薬局豆知識 No.200「服?〜「ジーンズ」は何故『青色』?〜」 ( 病院・診療所 )

私は毎日のように「ジーンズ」を穿きます。

最近はいろいろな色の「ジーンズ」がありますが、私は「ジーンズ」=濃い青色というイメージしかないので、持っている「ジーンズ」すべて濃い青色です。

 

さて、「ジーンズ」は何故『青色(藍色)』が主流なのでしょうか?

 

ジーンズ」は、1848年ごろにアメリカ合衆国のカリフォルニアで起きた「ゴールドラッシュ」がきっかけでできた「ズボン(パンツ)」です。

鉱山で働く多くの鉱夫の悩みのひとつに、作業中に「ズボン」がすぐに掏り切れてしまうことでした。

仕立て屋のヤコブ・デービス氏は、この問題を解決しようと、1870年にリーバイス社のリーバイ・ストラウス氏から仕入れた生地の厚い「キャンバス生地(白色)」を用いて銅リベットでポケットの両端を補強した「仕事用パンツ」を発売、これが鉱夫らの好評を博し、このパンツが「ジーンズ」の原型となりました。

その後、素材は「キャンバス生地」から「インディゴ染めのデニム生地」へと変遷し、1940年代には現在のジーンズとほぼ同様のデザインとなります。

1953年、映画『乱暴者』ではマーロン・ブランド氏が「Levi's 501XX」を、1955年の映画『理由なき反抗』ではジェームズ・ディーン氏が「Lee RIDERS 101」を着用したことで、これを見た若者が影響を受け、「ジーンズ」はファッションとして一般に普及し、現在に至るということです。

 

ということで、「インディゴ染めのデニム生地」=『青色』のため、現在も合成品とはなりましたが、「ジーンズ」は『青色』なのです。

また、生地が頑丈で「青色」は「汚れ」が目立たないため、鉱夫たちは好んで「ジーンズ」を穿いたともされています。

 

「インディゴ」は染物や印刷に使われてきた最も古い染料の1つで、古代ローマ人は「インディゴ」を顔料・医療用・化粧品として用いていました。

虹の「青色」もこの「インディゴ色」です。

「インディゴ(Indigo)染色」の最も古い中心地はインドであったとされているため、名前に「インド(India)」が付きます。(indikon(古代ギリシャ語)→indicum(イタリア語)→indigo(英語)となった。)

 

ジーンズ」が『青色』なのには、ほかにも理由があります。

「天然インディゴ」には、除虫効果のある成分「ピレスロイド」が含まれているため、蛇や虫除けのために使われたという説があります。

含まれている量はごく微量で効果がないとも言われていますが、おばあちゃんの知恵袋的な考え方で当時の鉱夫たちの経験で浸透した可能性は否定できません。

 

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ここからは私の想像ですが、「天然インディゴ」の大部分は熱帯植物のコマツナギ属から得られ、そのうち、特に「タイワンコマツナギ」と「ナンバンコマツナギ」が「インディゴ」の製造に利用されていました。

その中の「ナンバンコマツナギ」は医療にも利用されており、アステカ人は、尿の問題や潰瘍の治療のため種を使用、メキシコでは発熱した子供の額に葉を乗せたり、粉末にした種を潰瘍の治療に使用、ブラジルの北東部では、てんかんと炎症を治療する伝統医療として広く使われていたそうです(2006年には、抽出物が「黄色ブドウ球菌」に対して優れた「抗菌活性」を有することが発見され、また2013年に、メタノール抽出物が「抗痙攣作用」を持つことが発見されっています。)

ですので、山の中の奥深くまで行く鉱夫たちは、ヘビなどに噛まれた後すぐに治療をすることが難しいため、あらかじめズボンに「抗炎症薬」となる「天然インディゴ」で染めておいた、ということも考えられます。

応急処置的な考え方ですが、噛まれて何もないよりかはましだし、可能性はあると思います!

 

参考資料:

知識の博覧会(著:曽根翔太)

参考URL:

https://ja.wikipedia.org/wiki/ジーンズ

https://ja.wikipedia.org/wiki/インディゴ

https://logmi.jp/177556

https://ja.wikipedia.org/wiki/ピレスロイド

http://www.j-poison-ic.or.jp/ippan/M70219_0100_2.pdf

https://en.wikipedia.org/wiki/Indigofera_suffruticosa

https://ja.wikipedia.org/wiki/ナンバンコマツナギ